中小企業でありながら、テレワークを実施している。
地方でサテライトオフィスを活用したテレワークを実践。
テレワークの導入形態
終日在宅勤務 部分在宅勤務
モバイルワーク サテライトオフィス
テレワークの利用者数(過去 1 年間)
■制度の整備状況
○在宅勤務規程を整備し、「自宅、または自宅に準じる場所」
での勤務を認めている。
○「サテライトオフィス」という形で全国各地にオフィス展開をし、いつでも誰でもサテライトオフィスでの勤務が可能になっている。
○サテライトオフィスに限らず、在宅勤務も、対象者を定めず全員がいつでも勤務場所を選択できるようになっている。
■経営上の位置付け
○テレワークに関して、「いつでもどこでも働ける働き方、経営スタイル」をコンサルティングして
いることもあり、自社のテレワーク推進にはかなり力を入れている。
▲ゴルフ場を利用したリゾート型
■周知・啓発方法
常時テレワークを行っている従業員が複数人いることで、テレワークを行うことへの壁をなくし「誰
でもできる、自分もできる」という意識が持てている。
■人事・労務管理の整備
テレワークであるかどうかに関わらず、1 日の業務終了時には日報で勤務時間と勤務内容を報告して
いるが、テレワークの際にはそれに加え業務開始時の連絡、全社常時 Web 会議システムに接続し、互
いの様子が見えるようにしている。
テレワーク実施時の成果の把握については、成果をクラウド上で共有することでテレワークに限ら
ずオフィスに勤務している状態と同様に可能になっている。
■情報通信環境の整備
作業に必要な PC は、会社から貸与された PC やモバイル端末のほか、自分所有のものも利用できるが、指定されたセキュリティソフトなどをインストールすることが義務付けられている。
オフィス勤務時は、ダブルモニターで業務を行っており、在宅勤務時も同様の環境で業務ができる
よう希望者にはモニターを会社から貸与している。
また、業務用のファイルサーバーなどをセキュリティ保護されたクラウドに構築している。
インターネット接続環境のない(または不安のある)者にはモバイルルーターの貸与も実施している。
■業務プロセス、組織風土の改善
テレワークの際には、全社常時 Web 会議システムに接続し、互いの様子が見えるようになっている。
通常より Web 会議システムのやりとりを頻繁に行ったり、簡単なやりとりであればチャットのよう
に使用して行っている。
また、社員同士が直接会うことが少ないので、年に 2 回の全社研修の際は全員が集まってコミュニケーションを取れるようにしている。
■アピールしたい点
病気で長期休暇をしていた社員の復職への支援として在宅勤務を可能にする仕組みを構築している。
その後、育児休暇から復職した社員の希望により在宅勤務の制度を作成している。
現在は、育児や介護などの理由がなくても、社員の生活や人生をサポートする目的で、いつでも在
宅勤務が可能な独自の「在宅勤務制度」が作られている。悪天候で出社が難しい時でも随時在宅勤務
に切り替えて業務が滞ることなく遂行できている。
全社常時オンライン会議システムでは数か所のテレワーク拠点が映っていることで、「離れたところ
にいる人」でも「オフィスの別のフロアにいる人」よりも距離を近く感じることができている。
テレワークによって実現したワーク・ライフ・バランス
■労働時間の柔軟性
労働時間は基本的に全員フレックスタイム制度または裁量労働制を導入、利用している。
「夕方子供のお迎えのために一時的に休憩を挟んで、夜に業務に戻る」など時間の使い方は自由にで
きる。
短時間勤務制度もあり、利用している社員 2 名が、副業や育児を行ったりしている。
■休暇の柔軟性
子供が 3 歳になるまでの育児休業制度や、介護休業制度がある。
上記休業制度の他に「育児・介護休暇」として、育児や介護のために年次に付与される有給休暇と
は別に、最大 20 日の有給休暇が取れる。
特に育児・介護休暇は子供や要介護の家族を持つ社員が多く利用している。
■就業場所の柔軟性
通信環境などの勤務環境がオフィスと同等であれば、就業場所についての制限はなくどこでも就業
可能となっている。
■ライフイベントに合わせた働き方
○徳島に勤務していたところ、東京に転勤の辞令が出たのをきっかけに徳島に残ることを希望して
退社したが、東京にしかオフィスがなかったダンクソフトが「徳島サテライトオフィス」を開設
して徳島で採用した事例がある。
■やりがい、労働生産性の向上
労働場所、労働時間の管理も社員の自主性を尊重しているので、認められているという認識が高く
なっている。
テレワーク実施により、労働生産性が低下しているとは考えていない。むしろ通勤時間がなくなる
ことで、無駄な時間がなくなり生産性が上がっていると考えている。
■生活面の向上
○男性でも在宅勤務を行うことで、家事や育児を行うことができている。(徳島県「とくしま子育て
大賞イクメン・カジダン賞受賞」)
○在宅勤務で短時間勤務を行うことで、夕方は子供の習い事についていくことができている。
○地域活動や、学校行事への積極的参加ができている。
○就業後にスポーツ(フットサル、ジムなど)ができている。
■アピールしたい点
《テレワークによるリソースの確保》
徳島県神山町でテレワークの実験を行ったことから、興味を持ってくれた人が話を聞きに来てくれ
たことで、徳島県で働きたい優秀な人材が確保でき、徳島サテライトオフィスの開設につながった。
在宅勤務・テレワークの制度があることで全国的に優秀な人材の採用につながっており、現在では
徳島のみにとどまらず、栃木や高知など全国から採用ができている。
《テレワークによるビジネスの変革》
テレワーク実施企業として、テレワーク導入に欠かせないペーパーレスを他社にコンサルティング
している。
悪天候により通勤が難しいような場合でも、全員が在宅勤務することで業務が滞ることなく遂行で
きている。また、それを確認するためにも平成 27 年 1 月に全社一斉在宅勤務を実施した。
《ワーク・ライフ・バランス》
在宅勤務によって、勤務時間を調整することで保育園への送迎などの育児や介護の時間が確保でき
ている。
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